善玉コレステロールが高すぎるのは大丈夫?
悪玉コレステロールが高いと、動脈硬化の発症リスクが上がり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がるというのは良く知られていることです。
では、善玉コレステロールが高いとどのようなことになるのでしょう。
目次
善玉コレステロールが高いと「高HDL血症」に
善玉コレステロール(HDLコレステロール)が高すぎるのも問題として、「高HDL血症」という病気が存在します。
高HDL血症は、100㎎/dl以上とされています。
日本では1000人に1人といわれる疾患ですが、治療のガイドラインがまだ存在していません。
高HDL血症は、困った病気とはまだ言い切れない状態です。
例えば、LDLコレステロールは高いのかどうか。
そして、高HDL血症は他の病気の影響で起きることもあるため、他の病気を持ってはいないか。
それらを調べて行かないと、 一概に「放っておいてよい」や「悪い」とは言えないのが高HDL血症です。
高HDL血症を知る前に、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの役割を整理しておきます。
善玉コレステロールと悪玉コレステロール
血液中にある一種の脂肪をコレステロールと呼びます。
そのため、コレステロール値が高いと「脂質異常症」と呼ばれる症状になります。
悪玉コレステロールは酸化すると血管壁に付着しやすくなり、その結果として動脈硬化を招きます。
動脈硬化が起きると血管の弾力が失われて血栓が詰まりやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクがあるとして問題になっています。
善玉コレステロールは、その悪玉コレステロールを運び去る「運び屋」としての役割のために「善玉」といわれています。
酸化した悪玉コレステロールが血管壁に付着するのを除去するため、悪玉コレステロールと善玉コレステロールが良いバランスを保っていれば、動脈硬化は起きにくいのです。
善玉コレステロールだけが高いという状態はあまり自然には起きません。
何かの病気に続発した形で起きるか、酵素異常があるか、いろいろな問題を抱えた状態を表していることだったりもします。
善玉コレステロールが異常に増え、高HDL血症を起こす可能性のある症状・病気をまとめました。
高HDL血症を続発する症状・病気
薬剤投与の副作用
特定の薬剤治療を受けた際に、善玉コレステロールが上昇するという副作用があります。
ステロイドホルモンやインスリン、HMG-CoA還元酵素阻害剤です。
この場合、 善玉コレステロールだけの数値が上がっているのならば、経過観察ということで問題ないことが多いようです。
が、悪玉コレステロールも一緒に上がっているようならば、総コレステロールが上がっているということで治療の必要があります。
この場合は、悪玉コレステロールを下げるための治療が行われます。
アルコールの多飲
アルコールは、適量ならば善玉コレステロールを上げる働きがあります。
適量の場合、高HDL血症になるくらいの数値まで上がることはめったにないようです。
この場合、悪玉コレステロールも高くなることが多いので、 高HDL血症でアルコールを多飲している人は、アルコール自体を控えなければなりません。
原発性胆汁性肝硬変症の続発
肝硬変症の中の一つのタイプなのですが、原発性胆汁性肝硬変症という病気があります。
中年の女性に発生することが多い特徴的な病気で、胆汁の流れが悪くなって肝臓内にうっ滞することによって起きる病気です。
最終的には肝硬変へと移行します。
ほとんどは肝硬変になる前に診断されることが多い病気なので、原発性胆汁性肝硬変はイコール肝硬変、というわけではありません。
その前の状態です。
この病気は他の病気を合併することが多く、合併しやすい病気としては、シェーグレン症候群、慢性甲状腺炎、関節リウマチなどが挙げられます。
何らかの遺伝的要因も含まれるといわれ、母と娘、姉妹での発症例もあります。
CETP欠損症
遺伝的にある種類の酵素タンパク(CEPT)が欠損することによって善玉コレステロールが高い現象です。
これは危険な欠損症で、この酵素タンパクが欠損すると冠動脈疾患保有率が高くなることがわかっています。
動脈硬化のリスクも上げてしまいます。
遺伝的要因があるといわれており、検査方法も確立していなければ、治療ガイドラインもありません。
善玉コレステロールが多いのは長寿につながる、といわれた時代もありました。その後の研究で善玉コレステロールが高いのはCETP欠損症によるところもある、ということで一概に高ければよいとは言えない状態です。
善玉コレステロールが高かったら
健康診断の結果、善玉コレステロールが高かったら悪玉コレステロールもチェックしましょう。
悪玉コレステロールも高ければ、総コレステロールが多いということですから脂質異常症になってしまう可能性があります。
コレステロールを下げるために、食事に気を付けたり、運動する習慣をつけたりしてください。
もし善玉コレステロールだけが高く、100㎎/dlを越えた場合については病院を受診しましょう。
善玉コレステロールだけが高い場合は、1年に1度の検査をするというような経過観察になる場合がほとんどです。
経過観察は他の病気を予防するためにも必要なものです。
特に現時点で他の病気が無い場合、善玉コレステロールを下げる治療は行われないのが普通です。
医師の指導に従い、定期検査を受けるようにしましょう。
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2017/11/09