ゼチーア(エゼチミブ)の効果と副作用

ゼチーア
ゼチーア(エゼチミブ)は、2007年に日本に上陸した、全く新しいタイプのコレステロール低下薬です。

ゼチーアの効果、副作用、注意点などについてまとめました。


ゼチーアの効き方


 ゼチーアは、小腸で行われているコレステロールの吸収を抑える薬です。 

スタチン系薬、フィブラート系薬は肝臓でのコレステロールの合成を抑えることができる薬です。

コレステロールは肝臓だけでなく、小腸でも15%ほど作られています。

小腸でコレステロールを合成するときに活動する、小腸コレステロールトランスポーター(NPC1L1)に結合して働きを阻害します。

このため、「小腸コレステロール輸送体阻害剤」と分類されています。

小腸コレステロール輸送体阻害剤は、日本には今のところゼチーアしかありません。


ゼチーアの働き方


NPC1L1の働きが抑制されることにより、コレステロールは小腸から吸収されにくくなります。

栄養分のほとんどは小腸から吸収されますので、吸収が阻害されることにより血中のLDLコレステロールは低下します。

ゼチーアは、HDLコレステロールを増加させ、中性脂肪も低下させる効果が有ることが知られています。

 総コレステロールの減少については、胆汁性コレステロール、食事性コレステロールの吸収の54%を阻害することが報告されました。 

特に血中のLDLコレステロールに関しては、単独服用で18%減少させることがわかっています。

スタチン系の薬剤で効果がなかった方がスタチン系薬とゼチーアを併用した場合は、さらにLDLコレステロールを25%減少させることが報告されています。


ゼチーアの特徴


ゼチーアは、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療のほか、スタチン系薬剤やフィブラート系薬剤が効きにくいとされるホモ接合体性シトステロール血症への治療にも使われています。

腸肝循環という特徴も持っています。

腸肝循環とは、消化されて腸から排出されてしまうのではなく、薬の有効成分が腸から吸収されて再度肝臓に向かい小腸にたどり着くという、体内で効果が切れるまで循環を続けることです。

腸肝循環の効果がある薬剤の効き目は長く、ゼチーアも1日1錠の服薬で24時間効果が持続します。

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ゼチーアの副作用について


 日本におけるゼチーアの副作用発現率は18.8%です。 

主な副作用は便秘や下痢、腹痛、腹部膨満感、吐き気などです。

コレステロール低下薬の怖い副作用、横紋筋融解症などの発症率は少なかったと報告されています。

副作用の発現率は、低くはありませんが重症化することはまずないといわれています。

その横紋筋融解症についても、発症した人はほとんどがゼチーアを飲む前までスタチン系薬を投与されていたということがわかっています。

スタチン系薬は副作用として横紋筋融解症に注意しなければいけない薬なので、この発症例がゼチーア単独によるものなのか、スタチン系薬によるものなのかははっきりしていません。

 フィブラート系薬については、横紋筋融解症などの重篤な副作用が出ることがあるので、併用は避けることが望ましいとされています。 


そのほかの副作用


副作用として重い過敏症(ひどい発疹やじんましん、粘膜の腫れ、息苦しさなど)、肝臓の症状(だるさ、黄疸、茶褐色の尿)などが報告されています。



ゼチーアの注意点


1日1錠、食後に飲むことが決められている薬です。いつの食後でも効果は変わりません。

医師と相談して、飲み忘れのなさそうな食後に決めることが多いようです。

ゼチーアは、肝臓が悪い人には注意が必要です。

肝臓が悪い人がスタチン系薬剤と一緒に飲むことは、副作用が特に強く出る可能性があるとして、併用不可とされています。

以前飲んだ薬の中に、かゆみや発疹などのアレルギー症状が出たことがある人、妊娠中や授乳中の女性、糖尿病がある人も避けたほうが良い薬です。

医師の指導の下に、決められた分量を飲むことが安全につながります。

 ほかの薬との飲み合わせも、比較的安全といわれているゼチーアですが、他に飲んでいる薬があれば正確に医師に告げてください。 


ゼチーアはどのくらい新しい?


ゼチーアは、2002年にアメリカで発売されたのを皮切りに、現在は世界90か国以上、1000万人以上の患者に使用されている薬です。

日本で承認されたのは2007年の4月です。

スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤が使えない方に治療の希望を与えたゼチーアですが、新しいために一つわからないことがあります。

 長く飲んだ場合に心筋梗塞リスクはどれだけ低減できるか、体のどこにどう作用していくのか、という長期スパンでの検証が不十分です。 

コレステロール値は薬だけに頼って下げるものではなく、運動治療や食事治療、禁煙など、生活習慣を改善することによっても下がっていきます。

薬だけに頼らず、服薬を開始しても早く卒業できるようにしましょう。

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